IDPWが主催するオンラインフェア、「ART HOMEPAGE FAIR」が現在開催されている。ここに集められているのは、さまざまなクリエイターたちが手作りで制作したホームページだ。流行の波が押し寄せては引いて行くこのインターネットの世界で唯一取り残されているようにも思える「ホームページ」に、そんな状況だからこそ光を当て、そこに眠る新しい可能性を見出そうという試みだ。
言うまでもなく、YouTubeやTikTokなど既存のプラットフォーム上での自己表現やコミュニケーションが興隆を極める今、インターネットはだれもが参加できる風通しの良いものになったと言えるだろう。でもその一方で、その表現が生息する「場所」がもつ形式はどんどん均質なものになってしまっている。そんな個性を主張しないプラットフォームのプロフィールに対して、その存在を際立たせるように個性的な光を放っているのが個人が作り出す手作りの「ホームページ」という存在なのかもしれない。
このプロジェクトは元々、エキソニモの写真美術館の個展「UN-DEAD-LINK」のポッドキャストの収録中に盛り上がったアイデアを、Londonのギャラリー「arebyte」のAOSと言うオンラインプロジェクトで提案し、実現したものだという。今回はその第一回目となる。
閲覧者は、サイト全体に置かれている「Webring」にあるNEXTボタンを押していけば、ランダムな順番で、クリエイターたちの個性的なページを見て回ることができる。現在は、50組程度の参加者だが、これからさらに追加されていく予定。個性的なページたちのそのリンクをたどり、インターネットの奥底に眠るまだ見ぬ可能性に是非触れてみてほしい。
ART HOMEPAGE FAIR
https://arthomepagefair.net/index.html