ふたたびオンラインキュレーションの試みを紹介したと思います。
「Paper-thin」はアーティストのDaniel Alexander Smithと、Cameron Buckleyにより運営、キュレーションされているオンライン上/アプリケーション上の作品アーカイブ。毎月、一人かそれ以上のアーティストがインタラクティブなバーチャル空間で、オリジナルの作品を発表している。
オンラインではアーティストのインタビューを、そして作品はダウンロードしたアプリケーションベースで鑑賞していく仕組み。「Paper-thin」はギャラリーではなく、実際にこの世界に存在するドキュメント作品でもない。それは純粋にデジタルの空間のなかだけに存在していて、完全にフィジカルな世界とのリンクを意識させない作りになっている。つまり、完全にオリジナルの仮想体験を作り出すことを意図している、というわけです。
オンラインキュレーションの醍醐味とは、新しい空間を作り出すことにより既成の展示形式を更新していくことのみならず、表現そのものもアップデートしていくことにあります。こうした試みが増えることで、その可能性はますます検証されていくことでしょう。そしてこの場所から多くのインディペンデントなキュレーターやアーティストが誕生していく、そんな未来が見てみたいと思いませんか?