虚構世界で使い果たされた時間と夢。White Goblinの彷徨える亡霊のようなサウンド

White Goblinはロンドンを拠点として活動するミュージシャン。〈Psalmus Diuersae〉からのリリース以降、その作品が確認できるのはYouTubeぐらいで、そのプロフィールは謎に包まれていました。ひとつはっきりしていることは、彼がTeribilis、Dj Save The NHS、Oxhy、Englesia、Ganx、Intentionally cold、infernal butcheressなどが所属するコレクティブXquisite Nihilの一員だということぐらいです。

そんなWhite Goblinの新作が、本日10月17日に〈Quantum Natives〉よりフリーDLにてリリースされました。独自の世界を持つ〈Quantum Natives〉からというのはとても頷ける素晴らしい展開ですね。また、YouTubeで発表されたビデオもとてもよいです。

ノイジーなテクスチャーの中にかすかななにかが形を取り始め、気づくとその燃立つ夕焼けのような世界に没入しています。泡のように不定形な音響、繊細かつローファイな、寂しくも懐かしい感覚。White Goblinのサウンドには、使い果たされた時間と夢の追体験しているかのような、荒廃した光景が広がっています。

ダウンロードはこちらより。

今回の収録曲、「🎲 U0001f3b2 (Seventh Realm)」について書かれたsimforartの美しいテキスト。以下のリンクより読むことができます。

http://simforart.blogspot.jp/2016/06/white-goblin-u0001f3b2-seventh-realm.html

現在、simforartの主催者でもあるDJWWWWと地下ダンジョン的なアルバムを一緒に制作しているみたいなので、そちらもとても楽しみです。

3週間このゲームをプレーしている
そして町の門にいる赤の集団に殺されずいまだ何もすることができない
泥棒たちは私のものっているものを奪っていく、青ブロックのプレイヤー、そしてショップでは犯罪者たちによって殺される
このゲームには嫌がらせをする者たちしかいない
彼らは殺し、その持ち物を奪うことで最初の街から去らないことがはっきりしている

私はゼロからスタートし続けなければならなかった
そしてただ騎乗の獣医に殺されるためだけに、自分のいた場所をバックアップした
彼らの鎧はほとんど破壊不能だった…
…そしてその武器は鎧を真っ二つにし、一撃で殺すことができた
彼らは初心者が行く街の墓場でお金を稼ぐためにキャンプさえした。

そのコミュニティはあらゆるものについて秘密主義だったので、新しいプレイヤーが成長するのは難しい。
そのコミュニティのほとんどのプレイヤーが大きな力をひけらかしているからだ。
彼らは追跡し、殺すために街の外の土地をパトロールしている。
だから生きて世界を探検するのがやっとだろう。

その土地を探検する唯一つのやりかたは幽霊のようになることだ
このゲームはうまくあなたの人生を引き継ぐかも知れない

自分の体を包む銀のローブとともに数字を入力する
私を盲目にし、恐れでいっぱいにする
彼らは何をしてるのか私に尋ねる。
いくらゴールドを持っているのかと。
なにを運んでいるのかと。

私は肉しか持っていないと伝えた
彼らは所持品を捨てるように言った

娘が私に所持品を捨てるように言った。

私はすべての希望をなくしている。

彼らは私を殺すと言う。

終わりは近い。