Joni Void – Mise En Abyme
モントリオールを拠点とするフランス人ミュージシャンJoni Void。哲学者メルロ・ポンティなどが知覚を主題とした現象学の思考を音的に解釈して、マイクロサンプリングや偶然を用いて試みた作曲を行なっている。音楽を聴くということ自体すでに聴覚的には受身であるのだが、このアルバムを聴くたび印象を忘れていることに気づき、一つの複雑なストーリーに入り混むように聴きなれない音を耳にしている。シュールレアリスムの系譜も色濃いアートワークは音とも親和性を感じる。