foodman - ODOODO


Diplo主宰のレーベルMad Decentよりカセットでリリースされた作品。あらゆるものが過多になりつつあるオンライン以降の音楽シーンにありながら、胸がすくような素朴さとシンプルさ、そしてそれ故なのか音のもつ豊かな感触と、その響きには組み尽くせないほどの奥行きが感じられる。初期のテクノ、あるいは初期衝動的なエネルギーを持つ様々なジャンルの持つ、未知へと誘われるような特有のワクワクする感覚が破綻せずに持続していく。なめらかに変化していくリズムと、親しみすら感じる、色彩を持った心地よい音色。エピックではないし、かといって小品ではまったくない。ここではないどこかではなく、いまここにあるものすべて。当たり前にある事物の、生命的な現象を目撃しているような感覚に近い。それは日常に根ざした面白さ、銭湯でお風呂に入ったり、昼食を食べたりといった生活からこの作品が紡がれているからなのかもしれない。