Vaporwave以降のマイクロジャンルいろいろ

これだけ死亡宣告されたジャンルもなかなかないのではないでしょうか。無数のマイクロジャンルを生み出すVaporwaveですが、Simpsonwave、それからHardvapourなどといったものが登場してきました。

話は逸れてしまいますが、Vektroidのアルバムが8月1日に出るようですね。ヒューストンのラッパーSiddiqをフィーチャーしたものになるようです。

https://soundcloud.com/vektroid/on-my-hometown

Simpsonwaveに関してはもうWikipediaのページができていました。

https://en.wikipedia.org/wiki/Simpsonwave

こちらはThump. Vice Mediaの記事です。
https://thump.vice.com/en_ca/article/simpsonwave-vaporwave-meme

Hardvapourに関しては、DAZEDのこの記事がわかりやすいです。ジャケの雰囲気からしてVaporwaveと違って暗い。くぐもった感じは共通点があるけれど、もっと重低音が効いていてダンス寄りという印象です。Vaporwaveが陽の音楽だとしたら、陰がHardvapourということでしょうか。認識が間違っていたらすみません。

http://www.dazeddigital.com/music/article/30896/1/inside-harvapour-the-internet-s-latest-microgenre

ジャンルを作り出すこと自体をひとつのアートにしたことがVaporwaveの功績だと思うのですが、こうもどんどん新しいものが出てくると辟易とするのもわかりますし、当然こうした状況を批判する人も出てきます。

一方でマニュフェスト「Vaporwave Manifesto 2016 // What Really is Vaporwave?」でnano神社 (✪㉨✪)というアーティストが2016年こそVaporwaveの年になると主張しています。

https://soundcloud.com/nanosmusics/vaporwave-manifesto-2016

まあぐちゃぐちゃな状況ですが、だからこその面白さも感じます。Vaporwaveが持っていた可能性が想像以上に大きなものだったということかもしれません。実際、実態のないところから、こうまでさまざまなものが生み出されるものなのでしょうか。Vektroidの”情報デスクVIRTUAL 札幌コンテンポラリー”からずいぶん遠くまで来たものだと感慨深いです。

そういえば全然正体のわからなかったVektroidのwikiも作られていました。
https://en.wikipedia.org/wiki/Vektroid

こうやってどんどん歴史は作られていくのでしょうね。