とめどなく溢れ出る命のように喜びに満ちた音楽。瞬間瞬間に音のイメージが、色鮮やかに変転し続け、踊りを踊るようにさまざまな形を描いていく。言語化を拒むように掴んでは転げていくその抽象的な形態は難解というよりも、未だ名付けられぬものが持つ純粋さと、喜びに満ちあふれているように感じる。わたしたちはそれを音楽と呼んでもよいのだし、たぶんそう呼ばなくともよいのだ。ただ泡のように次々と生まれ出ては消える心地よい驚きが続けばよいのだから。