Future Proof : 面向異日 – in city stone


〈Future Proof : 面向異日〉ことLars Berryは、カナダ出身で台湾在住のアーティスト。同名のレーベルを主宰し、別名義Colour Domesとしても楽曲を発表している。「in city stone」は、台湾を拠点に活動するレーベル〈swivelized sounds〉よりリリースされた。また、アルバムの2曲目「iandu」は、ドイツはベルリンのレーベル〈NO DISK〉のインスタグラムにて映像3部作品として公開されている。映像は、Ferox Neutrino (Radiant Silver Labs)とColour Domesによるもの。連続的に細かく配置された電子音に艶やかな残響音、金属音、ノイズ、人の声が折り重なり、静けさの中にどこか人の気配が残り、アンビエントな景色が広がる。このアルバムを深く聴くと、音のマイクロカルチャーが見えてくる。フラクタル図形の一つの海岸線のように、細部を見ようと近づけば近づくほど複雑で同じ形状が続いている。空虚な巨大企業のビルを見上げながらヘッドホンで聴きたくなる音だ。アルバムのタイトル「in city stone」はまさに都市を構成するものだ。有機化合物は含まれていない。トラックはおそらくグループリスニングには向いていない。人目につかず物思いにふけるのがいい。またトラックは手術後、誤って患者の体内に取り残された医療機器を追求している。患者は異質な医療機器が体内に残存する状態で、金属探知機を避けて歩き回るしかできないのだ。廃墟や建物、体内に残された医療器具のように、使用されずそのまま放置され朽ちて崩壊していく虚しさやその過程の奇妙な光景を描いているのかと深く考えたくなるが、この映像を見て彼の母が言った「何か気になるわね…。」が正解なのかもしれない。