Jigga – lillllill
ほとんどインフォが見つからず、謎のオブラートに包まれた(がゆえに一層そそられる)日本人プロデューサーのJigga(≒「自我」)による、今をときめくサウジアラビアのBedouin RecordsよりリリースされたEP。グライムやベース、テクノ、インダストリアル、といった様々なダンスミュージックのサウンドをエクストリームに突きつめつつ、核となるアジア大陸のサウンドを大胆にコラージュして折衷せしめた、異様な官能性と神秘性が脈打つ音響作品。メタリックなエフェクトを呈したボーカルのワンフレーズが反復しながら、威圧的なビートのパターンが徐々に変化していく“Nitya”の破壊力と陶酔感たるや。トライブなどという土着の形容を悠に振り切って、超次元で音と音がメルトしていく、トランスナショナルなエクスペリメンタル。