By Yusuke Shono
ポーランドを拠点に活動するSzymon Sapalskiによるプロジェクト、Paszkaの新作。柔らかな音色と有機的なリズムが目まぐるしく飛び回り、色彩豊かな音響とその複雑な形態が酩酊感を作り出していく。近年のカットアップコラージュ派の流れを汲みつつも、描き出される景色はどこまでも牧歌的。軽やかに連ねられた、音響の心地よさに浸ることができる。特に生っぽい音色には今っぽさがある。ミニマルとは真逆の、過剰さ、複雑であること、予測不能な創造性。その上、ポップともいえる、感触にも貫かれた作品。