By Yusuke Shono
北海道在住の大学生と思しきトラックメーカー、シャリテによるセカンドアルバム。壮大なSF映画のサウンドトラックのようなスケール感で描かれたミニマル電子音響。洗練と成熟を極めたそんなサウンドを新しい世代がナチュラルに作り出している、という事実に驚きを隠せない。スモッグのような朝靄のような霧がかった世界で鳴らされる音の響きはすべてが耳に心地よく、ゆっくりとした時間感覚の中で次第にその輪郭を現していく。どこか遠くの景色を眺めているようなゆったりとした時間感覚があり、行くあてもなく現れたフューチャリスティックな音響がその存在を響かせながら消えていく。どこか孤独な感触を持つ音響が特徴的な作品。