オーストラリアを拠点に活動する〈Eco Futurism Corp〉より、最新ミュージックビデオが届いたので、紹介したいと思います。
HERBARIUMのトラック「РИЗОМА」のために作られたこのビデオは、チェコの映像集団LOLLABによる制作。パステル調のコンピュータグラフィックによるそのイメージは、人間の歴史の終わり、そして人が引き起こすかもしれない大災害を抽象的に表現している。無菌カバーに保管されているのは突発性と自然らしさの象徴で、カバーが破壊されることにより、自然と技術の進歩に新しい自由が与えられ、新たな秩序が生まれるというストーリーになっている。
〈Eco Futurism Corp〉はLORD Øが、最近立ち上げたばかりの新鋭レーベル。メンバーとして、HERBARIUM、tropical interface、SHYQA、Gem Thee、souleetsなどを擁し、DJWWWW も参加のHERBARIUMのミックス「ГЕРБАРИЙ 植物標本集」や、CVNとのコラボ作などもあり、日本勢との交流もあるよう。自然主義的な音響とグライムビートの融合を、彼らは「エコ・グライム」と呼ぶ。その世界観は、バイオロジカルな未来像をベースとしていて、一貫した思想とビジュアルメイキングでその世界観を伝えている。彼らは自然回帰のユートピア思想を発掘し、それを資本主義のコマーシャリズムと融合しようとしているようにみえる。それはハッシュタグで作り出された新しい種類のファンタジーである。
以下は、〈Eco Futurism Corp〉より寄せられたコメント。
「HERBARIUMの“DIVINE HERBA”は、未来にかすかな光を提供し、デジタルユートピアを信じている、エスプレッソを飲む者たちの研究を提供する。ポストグライムとJim Ferraroのもっともテクノ楽観主義な、商品通の音色のボキャブラリーを用いて、6つの生物発光するトラックが細工された。それはクラブのリズムの刺激、静けさ、自然肉体技術のシナジーが吹き込まれた、不吉で誰も住まない重厚なサウンドデザインに生息している。Wifiがジャックされたクラブを想像してみてほしい。そこではダンサーが、環境に優しいスムージーをちびちび飲み、クロックスで歩き回り、植物が注入されたハイパーリアルな都市の景観の集合夢を共有しているのだ。」
この映像のトラック「РИЗОМА」は、HERBARIUM「DIVINE HERBA: EXTENDED」に収録。デジタルおよびテープで〈Genot Centre〉より6月5日に発売される予定。オリジナルは〈Eco Futurism Corp〉からデジタルで発行されており、今回のカセット版は、そのオリジナルリリースを再解釈したシリーズが含まれている。参加アーティストは、〈Eco Futurism Corp〉関連ではGem Thee、souleets、tropical interface。また、〈BEER ON THE RUG〉周辺のPercival Pembroke、dizzcockなど〈Genot Centre〉関連のアーティストや友人たちも参加している。
HERBARIUM「DIVINE HERBA: EXTENDED」
https://genot.bandcamp.com/album/divine-herba-extended
〈Eco Futurism Corp〉
Soundcloud https://soundcloud.com/eco-futurism-corp
Bandcamp https://eco-futurism-corp.bandcamp.com
Blog http://eco-futurism-corporation.tumblr.com