リリース前のストリーミングやSNSでの視聴はなく、通販でCDを購入するというのがこの作品を聴く唯一の手段だった(のちに7インチレコードが全国流通盤としてリリースされている)。しかし、これがデビュー作品となるOrangeadeとしての音はどこにもない。ほぼジャケ買いということになる。しばらくして届いたCDを再生したときには思わずガッツポーズ、くらいの気持ちだった。潔いほどに良質のポップス、そのサウンドはどこか太陽の匂いがする。どう考えても初めて聴く音楽なのに、よく知っている懐かしい人やもの、あるいは場所のようでもあり、不思議な安心感と心地良さ、そして高揚感がある。そんな作品を選ばないわけにはいかないのでこうして書いているものの、今すぐに聴いてもらえないのが残念に思う。でも、なんらかの機会があったらぜひ聴いてもらいたいので、ここにこうして書いておくことにする。(これを書き終わった日に、アルバム『Broccoli is Here』のリリースがアナウンスされた。メンバーの佐藤望によると「前作から音楽性を大幅に刷新」とのこと)

http://orangeade.love