Dalibor Cruz - Riddled With Absence


Dalibor Cruzはアメリカのシカゴを拠点に活動するプロデューサー。本作品は、ダラブッカやパクハヴァジュなどの民族打楽器と電子音やノイズがハイスピードで交錯するエレクトロニックなダンスミュージック。ホンジュラスの先住民であるレンカ族の父を持ち、自身もメレンゲ、サルサ、クンビア、プンタなどを聴いて育つ。特にプンタのエネルギー溢れる音楽とポリリズムなどに大きなインスピレーションを受けたと言う。本作品にもそのリズムの要素が余すところなく散りばめられている。民族打楽器の音はサンプリングベースや自身が演奏したもので、複雑なリズムは情熱的でものすごい熱を帯びている一方、電子音は冷静で無骨なビートを刻み続ける。それぞれのリズムがいつしか攻撃的になったかと思うと共鳴し、時間が曖昧に歪んだような奇妙な感覚に陥る。陽気でユーモラスなのに神聖な空気を纏うのは、それらの音を時間をかけて紡いできた先住民への誇りや自然への畏怖なのかもしれない。アートワークはGabrielle K. Brown。