By Yusuke Shono
新体制で作り上げた前作「Silence Will Speak」から2年たち、「全感覚祭」の開催などインディシーンに熱狂的な渦を巻き起こしたGEZANによる、5作目のアルバム。聴くものに革命について問いかけるように迫る「狂」、魂に奥にある情熱を抒情性を湛えた詩とともに優しく歌いあげる「Soul material」、今を生きる人々のリアルな姿を、切なく祈るように描いた「東京」など、その全ての楽曲に、時代と差し違えるほどの気迫が満ちている。この世界の何かを変える表現があるのだとしたら、まさに2020年のこれがそうなんだと思わせてくれる作品。アルバムを包み込むダビーな音像は、ダブの巨匠、内田直之によるもの。