By Yusuke Shono
もう一つの皮膚といわれるキャラクターを被るそのライブから、独自のスタイルを持った漫画やイラスト、映像まで、その溢れ出す創作力でユニークな存在であり続けるemamouse。本年も多くの作品をリリースしたが、本作はそのタイトル通り、emamouseによる空想の家をテーマに作られた作品。おとぎ話のような特徴的なメロディをゆったりと響かせる「short last Prague」から幕を開け、くぐもった電子音のサウンドが駆け巡る牧歌的な雰囲気の漂う「2rd mou house」、スペーシーなサウンドがドラマチックに寂しげな世界を描く「Lost in the house」、そして心の叫びのような歌詞世界がこの家ソングのラストを飾る「mou house」まで。独自の想像力を下書きにした冗談のような壮大な世界が広がっている。