メトロノリ Metoronori - “​?​” letter

誰に当てられた手紙かわからないまま、さまようような宙に浮いてしまった感覚。日々の生活のような普通な佇まいに、どこかしらスペシャルな感じがある。ふれたら壊れてしまいそうなほど繊細さを持ったゆらぎがギリギリのバランスで保たれていて、聴いているあいだ中ドキドキしてしまう。突然の休止によってうまれた空白のようなもどかしさと不安、ほのかに刺しこんだ希望のような感情が形を得ないまま、回り灯篭のように微かに浮かび上がっては消える。奇妙な愛おしさに満ちた作品。