パソコン音楽クラブのside Bともいえるリリース。Martine Recordsからのリリース『PARK CITY』や全国流通盤の『DREAM WALK』などのようなサウンドだけを聴いて彼らのライブに行くと、こういった音に驚くこともあるかもしれない。このシームレスなチャンネル切り替えを何食わぬ顔でやってしまうところがパソコン音楽クラブの良さであり、どこまでいってもつかみどころのない感じがする恐ろしさでもある。ただ、エレクトリックなダンスミュージックでありながら、どこかまろやかさがある音はやはり彼らならでは。長時間踊って少し疲れた身体でも安心して身を任せられそうな音に、もしかしたら、どこかに優しさのようなものがひっそりと織り込まれているのかもしれない、などと思う。もっとも、彼ら自身はそれには気がついていないのだろうけれども。