Jun seo Hahmは韓国在住のアーティスト。彼が作り出すさまざまなクリーチャーたちはこの世界の法則とは別の、パラレルな世界の存在を想像させる。人肌のようなソフトな色彩と、プラスチックのような素材感、無表情なかわいらしさ。数学的な規則性と、ほんのちょっぴりの毒気も含まれている。コンピューターグラフィックスをベースとした作品だが、手作りのような温かみとやさしさを感じるのは独特のユーモラスな造形のせいだろうか。まるで生命を宿しているかのようなこの存在に、一度出会ったら忘れることはできないだろう。

こうした不思議な生き物の作品を作るようになったきっかけを教えてください。
幼い頃、生物学者になりたかったんだ。今でも現実世界やバーチャルでの生物に生物学的な魅力を感じているし、生命一般にも興味があるんだ。今は、リバース・バイオロジストになったと思っている。なぜなら、生物学者は現実の自然の中で生物を観察し、一般原則を見つけるけど、一方僕は、生物のコンセプトを考え、生物を描いて、彼らのための世界を作っているからね。

あなたの作品に登場する生き物にはなにか背景があるのでしょうか?
通常は、生物のためのストーリーは考えないよ。僕は、もし作った生物が現実世界にいたら何が起こるだろうって考えることが好きなんだ。僕はよく時間や空間を「編集できる」世界をイメージする。それが、僕たちに生物の別の動きやストーリー、生き方のインスピレーションをくれるんだ。

実際の生き物の形態や生態などからインスピレーションを受けることはありますか?
そうといえるだろうね。動物園で「ライフ・ドローイング」したりはしないけど、自然界のドキュメンタリーや、猛獣の写真を見るのがとても好きなんだ。最近、Ian Stewart の ‘Mathematics of Life’を読んでいて、すごく面白くてインスパイアされたね。

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あなたの作品の色彩や質感からは温かみのようなものを感じます。作品の絵作りをする際に気をつけている点などはありますか?
生物やオブジェクトをいつもフレッシュに見えるように試みている。だから僕はCG作品の中でもSSS(Subsurface Scattering)が好きなんだ。僕は自分のビジュアル作品がリアルな素材よりも、材料や光によって触れるような感覚を持たせたいと思ってる。

作品を作る際のプロセスについて教えてください。CGを制作する際に、アプリケーション上で工夫していることなどはありますか?
ほかのアーティストも同じだろうけど、たくさんドローイングするようにしているよ。ドローイングや落書きがスタート地点になる。プロジェクトのために、まず大量のスケッチを見るんだ。それから、そのプロジェクトにあったものを選ぶ。それからCG化している。僕のCG作品は特別なスキルは使っていないよ。3Dアプリケーションを使い、CGアーティストならみんな使っているテクニックを使っている。だけど、最近プログラミングを学んでいるんだ。近い将来、作品がもっと良くなるよう、力を注ぎたいと思っているよ。

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影響を受けたアーティストなどがいましたら教えてください。
僕が好きなアーティストはリストにするとすごく長くなってしまうよ。毎日増えているからね。素晴らしいアーティストに驚かされることは、僕のアーティスト人生の中で幸せなことのひとつだよ。もし最近インスパイアされたアーティストを一人だけ選ぶなら、それはKarl Sims。

これからの作品作りに関するヴィジョンがありましたら、教えてください。
いくつかプロジェクトを抱えていて、その中には香港でのアートフェスティバルのデザインや、メディアアートの舞台のためのアニメーション作品、個展やグループ展などがあるよ。最近は、柔らかいロボットのような、実際に物体をつくろうとしている。もし時間に余裕があったら、ここ数年の作品をまとめた短編フィルムを作りたいな。将来はできる限り続けて、学び続けて、作品を拡張し続けられたらいいね。いつか、作品そのものよりも、重要で、なおかつ難しい部分である環境と状況を作りたいと思っている。

Jun seo Hahmは韓国ソウル市を拠点とし、アニメーションディレクター、グラフィックディレクター、メディアアーティストとして活動している。彼の最近の作品は、普段目にする生物にインスパイアされた、生物学のデジタル表現にフォーカスしている。韓国で理論を学び、アメリカのCal Artsで実験的アニメーションを学んだ後に、ポートランドのBent Image Labでデザイナー兼ディレクターを、またソウルのCheil Worldwideでプランナーとして働く。彼のフィルム作品は、Ottawa International Animation Festivalなど、数多くのフィルムフェスティバルで上映され、Adobe Design Achievement Awardなど、数々の受賞をした。最近は、韓国チュンジュにあるKunkuk Universityで大学の先生をしている。

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