2016-Jul-165 Shares

Anders HoffのジェネレイティブなTwitter bot、そしてセル・オートマトンとL-systemについて

このTwitter botがなかなかよいのです。2時間に一回、アルゴリズムで生成されたアートがTwitterに流れてくるというものなのですが、モノクロだからか禅の掛け軸を見ているような、あるいは盆栽アートを見ているような渋い気分になります。このbotを作ったのはAnders Hoffという研究者/アーティスト。コードはGithubで公開されています。

Twitter bot https://twitter.com/@generativebot
Anders Hoff http://inconvergent.net/generative/

好きだったのはこのあたりの投稿。

 

ジェネレイティブアートといえば90年代から2000年代初頭にかけていろいろなアーティストが出てきてワクワクした記憶があります。Dextroとか、Liaとかそのあたり。作品がたくさんありますので、よければ下記のリンクも見てみてくださいね。

Dextro http://www.dextro.org
Lia http://www.liaworks.com/category/theprojects/

久しぶりに見直してみたら最近の作品もめちゃかっこいい。サイエンスとアートの幸せな結婚という感じがしますね。当時はこの領域自体がとても新しかったので、もっとざわざわした気持ちで見ていたのですが、今の目で見てみると完成度が高くてむしろ安心感すら感じます。

ただそういった過去の作品を通過していたので、最近のジェネレイティブアートにはあまりのれていなかったのです。なんというか、どうせProcessingとかで簡単に作れるんでしょ?というふうに思ってしまって。

けれども、先ほど紹介したTwitter botの作品はなんだかよいなと思ってしまいました。作品がヴィジュアルに行ききっていない感じに好感を持ったというか。どうしてもこの手のものはぐちゃぐちゃしたものになりがちなのですが、この人の作品はアルゴリズムでどうやって秩序を作り出すのかを、しっかり追求している印象を受けました。

head

作品によってアルゴリズムは異なると思うのですが、いくつかの有名なアルゴリズムの影響を感じたので、蛇足かもしれませんが紹介しておきます。

ひとつはセル・オートマトンです。セル・オートマトンというのは、ピクセルのようなセルと単純な規則からつくられるモデルのことで、有名なのがライフゲーム。ライフゲームはプログラマーの初心者が練習で作るような簡単なアルゴリズムなのですが、奥が深くて、ものすごく面白い。単なるピクセルのようなものが生まれたり、消えていったり、ときに複雑な構築物のような姿を見せることがあります。生命のしくみとも繋がるような根源的なものを感じます。

ウェブ上で動作するライフゲーム
http://math.shinshu-u.ac.jp/~hanaki/lifegame/

ライフゲームについて語り始めたらきりがないので、マインクラフトの世界でセル・オートマトンのアルゴリズムを再現した映像を貼っておきます。後半でかなり壮大な構築物に変化していきます。

もうひとつは60年台に提唱されたL-systemです。その名前の元にもなったリンデンマイヤーは酵母や糸状菌などの様々な生物の成長パターンを探求していた研究者。このL-systemは複雑な分岐構造を記述するためのツールとして作られたものだったそうです。CGをやっている人なら知っている方も多いかもしれません。木のような形態が時間変化で作り出されていきます。

こうやって見ていてると、自然自体の凄さを感じるというか、その奥にある仕組みを想像してドキドキしてしまいますね。

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