2016年の日本の豊穣な地下シーンを50組のアーティストと楽曲で振り返る。Japanese track maker / musician 2016。#1-25

2016年、日本の地下シーンは沸騰前夜といってよい豊穣な一年でした。このような燃え上がる創造性の発現、そしてジュラ紀のような多様性の爆発は今まで経験したことがないものです。もちろんそれはこの数年の間に準備されてきたものだと思いますが、煮えたぎるような盛り上がりが可視化されることはありませんでした。ローカルな動きがオンライン経由でさまざまに繋がり合っていき、それが目に見える形で一気に顕在化したのがこ…

2016年の日本の豊穣な地下シーンを50組のアーティストと楽曲で振り返る。Japanese track maker / musician 2016。#26-50

26. Nozomu Matsumoto, “Pre-Olympic” バーチャル聴覚室EBM(T) のメンバーとしても知られるNozomu Matsumotoの夢と消えたZaha Hadidの建築イメージが、切ない幻想性を掻き立てるシングル。人々の集合の力が生み出す巨大建造物の背後にある儚さ。資本主義が見る夢のような虚構性がエレクトロニックなサウンドの背後で鳴る荘厳でクラシカルなサンプルから響い…

Liam Wongが写す今の東京の中に見える未来。Vaporwaveを彷彿とさせる、サイバーパンク、ネオ東京の姿。

ぼんやりと光るネオン、夜空に伸びるサーチライト、無数に並んだビル群、糸を引くバイクのライト。大友克洋原作、1988年公開「AKIRA」の舞台として視覚化されたネオ東京の姿は、そんな東京の未来的なイメージを世界に知らしめました。原作の舞台は2019年、今の日本はAKIRAのような混沌とした世界にはなりそうもありませんが、西新宿や丸ノ内のビル群を見ると、そうした未来的な風景に似た部分も感じられます。 …

マイアミを拠点に活動する、La Mano Friaが立ち上げた新しいVaporwaveレーベル〈Sud Swap〉。そこに込められたソフトなメッセージ。

さて、今回はちょっとだけ過去の話題に触れたいと思います。2000年代初頭から音楽シーンを追っている人なら、〈Beta Bodega〉というレーベルが存在したことを覚えている方もいるかもしれません。自身のルーツである南アメリカへの思いと、力強い政治的メッセージが込められたそのビジュアルは、レーベルオーナーであるLa Mano Friaによるもの。音楽への情熱をグラフィックのみならずレーベル運営という…

Oaklandの「最も美しい場所」、Ghost Shipで引き起こされた痛ましい火災。DIYの地下シーンを支えるさまざまな音楽レーベルから、犠牲者を支援する動きが広がる。

先日、OaklandのGhost Shipという倉庫で行われていたウェアハウスパーティで36人もの犠牲者を出した痛ましい火災がありました。当日は金曜日で、LAのレーベル〈100% SILK〉が関係するパーティが行われていたそうです。DIYで実験的な地下シーンを支えてきた老舗レーベルのパーティだったということで、その衝撃が波紋を呼んでいます。 thumpの記事によれば、11ヶ月間もこの場所に住んでい…

Vektroidの最初期の名義Vektordrumの作品が3つ合わせてリリース。若さが才気走る、疾走するビート。

最近急に活発にリリースを始めたVektroidですが、自分自身の過去の作品をまとめようという時期に来ているのかもしれません。次々と変名を作り出すことでも有名ですが、今回の名義はVektordrum。そのリリースはVektroidより以前の2008年からのことで、この名義は彼女のもっとも若い時代のエイリアスであったようです。これらの作品は当時の再リリースということになります。 音源を聴いてみると、現…

プラハに拠点を置くカセットレーベル〈Genot Centre〉より、アウトサイダーハウスのスタイルをプレイするBryce Helmのアルバム「PERSONA」と360度ビデオがリリース。

プラハに拠点を置くカセットレーベル〈Genot Centre〉より、Bryce Helmのアルバム「PERSONA」のリリースされました。そしてアルバム収録の「Gone」の360度ビデオが、MASSAGEにてプレミア公開。カセットは55本の限定リリースだそう。 Bryce Helmはサクラメント在住のアメリカ人。アウトサイダーハウスと呼ばれる抽象的なハウスとテクノをノイズミュージックに融合したよう…