2016-Jul-060 Shares 

“音のグラフィティ” 都市との相互作用を探る、サウンドアーティストMatt Lewisについて

リアルタイムな話題がせわしなく続いたので、この辺でまた気になるアーティストを紹介したいと思います。ロンドンを拠点に活動しているサウンドアーティストで、その名をMatt Lewisといいます。彼は障害者や都市計画など社会問題に焦点を当てており、アクティビストとしての側面を持つのも特徴です。彼はミュージシャンでもあり、サウンドアーティストでもあるのですが、そのあたりちょっと体験構築型の作家とは一線を画している部分があると思います。またC&Rというサウンドアートをテーマにしたギャラリーの設立者でもあるみたいですね。

さて今回特に紹介したいと思っているのが、彼の「Audio Graffiti」という作品。彼はその作品を「オーディオ/ソニックグラフィティ」と呼んでいます。ようはグラフィティの音版と考えればわかりやすいかもしれません。彼は様々な公共の場所に、許可なしに安価なオーディオデバイスを設置します。おそらく通りがかった人たちはストリートで唐突なサウンドに出会うことになるのでしょう。彼が意図していることは、都市環境とサウンドの相互作用。資本によってデザインされた都市環境に異物を導入し、そのオルタナティブな可能性を検証することこそグラフィティの可能性の一つ。また同時にそれが、彼が音のグラフィティでやろうとしていることの価値なのだと思います。

1465723183701

1465723203478

1465724051113

その他にも興味深い作品がたくさんあるので、ぜひチェックしてみてくださいね。

http://www.mattlewis.info/

2016-Jul-050 Shares 

Vaporwave界の中心人物Luxury Eliteも参加。vaporwave.ioがライブストリーミングを公開中。

Vaporwave界の中心人物Luxury Eliteがプレイしていて知ったのですが、昨夜からvaporwave.ioというサイトでライブストリーミングチャットが行われているようです。彼らはそのネット上の会合をブロックパーティと呼んでいるようです。今もまだやっていますね。(現在は終了)

https://vaporwave.io

VaporwaveのライブチャットといえばSPF420が有名です。最近はあまり話題に上らなくなりましたが実はちょいちょい開催されていて、最近では4月に行われていました。

http://www.spf420.com

チャットのアプリを使ってログインしないと見られなかったSPF420にくらべてvaporwave.ioはなんだか洗練されている感じです。musiqpadというウェブアプリのようなものを使っているみたいですね。

実は何かちょっと掲示板上でもめたみたいで、たぶんですがそこからBanされた人か誰かが立ち上げた新しいサイトもできていました。vaporwave.ioの主催とは別な人物のようです。こっちはvaporwave.onlineとなっていてとても紛らわしいです(笑)。

http://vaporwave.online

Vaporwaveに関してはこちらの掲示板で活発に情報交換がなされています。たまに調べ物をするときなんかに僕も見に行きます。

https://www.reddit.com/r/Vaporwave/

こうして今までいろいろ見てきてわかったことは、Vaporwaveはインタネーットのコミュニティから生まれた音楽だということ。そして「チャット」という行為を軸にしていることからも分かる通り、それ自体がネットを介した新しいコミュニケーションの手段だったということです。Vaporwaveとは草の根から生まれた新しいEmojiのようなものだったのかもしれませんね。

スクリーンショット 2016-07-05 8.51.49

2016-Jul-050 Shares 

arcaの新作「Entrañas」がフリーDLで公開。より進化した生命的マテリアルが奏でる不協和音

BjorkやKanyeとのコラボレーションですっかり多くの人に認知された感じになったベネズエラ出身のアーティストarcaですが、ここ数日でにわかに動きが激しくなってきました。先日、どうやら新作らしきものがミックスの形で公開されたようです。soundcloudの解説の部分からフリーDL可能になっています。

本ミックスのトリとなっているとても印象的な一曲より、こちらは7/3日に公開されたミュージックビデオです。arca自身が歌詞とボーカルを担当しているそう。ディレクターは彼のジャケットワークなどでおなじみのJesse Kanda。

退廃的な世界観はそのままですが、より深みを増したというか、普段使っていない感覚の隙間にある溝を押し広げてくるような感じが、前にも増して鋭くなった気がします。危険な妖しさが堪らないですね。このミックスが新作だとしたら、予定されているアルバムはどんな感じになるのでしょうか?うーん、謎ですね。

girando en torno al sol
te pierdo otra vez más
no hubo advertencia esta vez
y que dolor
que amargura
no saber
no poder sentirte
poder besarte
te veo cambiar a lo lejos
vengo a adorarte
pero desde la distancia
desde la distancia te añoraré
camino sin rumbo
camino sin rumbo
camino sin rumbo
pero camino
aún camino

2016-Jul-050 Shares 

EBM(T)がSAM KIDELの作品を公開。Googleデータセンターでの「ライブパフォーマンス」

EBM(T)とはNile KoettingとNozomu Matsumotoの二人が主宰するオンライン上のバーチャル聴覚室です。東京都現代美術館で行われた展示「東京アートミーティングⅥ “TOKYO”−見えない都市を見せる」で最年少キュレーターに二人が選ばれていたのも記憶に新しいですね。そのEBM(T)のISSUE:014が公開されたので、紹介したいと思います。

今回のISSUEで取り上げられているアーティストはブリストルで活動するSAM KIDEL。Young EchoやKilling Soundの一員として、またEl KidやSUPERMARKET!など複数名義でダブ&テクノ的な作品をリリースしてきました。最近の作品では、〈The Death Of Rave〉からリリースされた作品「Disruptive Muzak」があります。こちらはいろいろなオフィスに電話をかけて自作のMuzak(公共の空間で流されるようなBGM的音楽、別名エレベーターミュージック)を流し、そのオペレーターの反応を録音したものなどから構成されるというものすごい作品。

そして今回の作品はGoogleデータセンターの画像からインスピレーションを受け、そこからアルゴリズム的に生成されたリズムやメロディを用い、またセンターの空間の反響をその設計図からシミュレーションするといった試みを行っているようです。作品制作の姿勢がものすごくコンセプチュアルなアーティストのようですね。

この「ライブパフォーマンス」はEBM(T)のサイトから9月4日まで視聴できるそうなので、気になった方はお早めに!

http://ebm-t.org/

CmiDm2dXYAEsoqO

2016-Jul-030 Shares 

過去から来た完璧なる夢の音楽。SunPath「Dream Music」

Seihoの「Collapse」のリリースが話題の実験レーベル〈Leaving Records〉が、ちょっと変わったカセットテープをリリースしました。1980年にニューメキシコのJeff Berry(別名SunPath)というニューエイジ・アーティストが、80年と84年に自主制作でリリースした2つの作品がまとめられた再発盤で、Pitchforkのレビューでも7.6とかなり高得点が付いていました。現在のニューエイジ・リバイバルにつながる作品と評価されているようです。

http://pitchfork.com/reviews/albums/22082-dream-music/

Jeff Berryは、視覚的なイメージを導くために、特定の音色を時間をかけて探すと述べています。そのために使用されるのは、ポリフォニック・シンセサイザーや、自作のハープ、ウォータードラムなどありとあらゆる楽器。それらは電子的に加工され、あるいは生の音色を響かせて、あなたを美しい瞑想へと導きます。異次元の旅から持ち帰られた、まさに完璧なる夢の音楽。カセットは2CSボックス仕様となっていて、コレクターにとっても貴重なものになりそうです。

「それ以来ずっと、わたしはほかの現実の次元の境界を歩くことを、さらに鋭く意識するようになりました。わたしが今これを書いている瞬間にも、もし雪の中に進み出て、松葉の葉や、小枝を見れば、最も普通に生息する堅実な現実の内外にちらつくかのように、それは光り揺らめくのです。自然界のすべてが、この特色を持っており、私は私の存在のあらゆる瞬間においてものすごく当惑し、驚いています。」

http://leavingrecords.com

2016-Jul-010 Shares 

レコードレーベル〈The Astral Plane〉がアルゴリズム作曲家Renick BellのミックスをフリーDLにて発表。

レコードレーベル〈The Astral Plane〉よりエクスペリメンタルなMixが届きました。soundcloudのリンクより、フリーDL可能です。

このミックスを〈The Astral Plane〉に提供したRenick Bellは、東京在住のミュージシャン。彼のリリースする楽曲はフラクタルで作られていて、アルゴリズム的な手法で生成されているのが特徴。彼が参加するアルゴレイブ(Algorave)というプロジェクトは、アルゴリズムとレイヴの混合語で、自作のソフトウェアを使って演奏するイベントだそうです。

彼の超高度な世界観が表現された、独自のレイブミュージックをぜひ体験してみてください。

2016-Jul-010 Shares 

軍事化した人工知能の危険性をテーマにした360度映像シリーズ。Michael Green & Jónó Mí Ló 「C V B 3 R W A R」

Michael GreenとJónó Mí Lóによる360°映像のシリーズ「C V B 3 R W A R II. PROJECT DARPA」を紹介します。新しいエピソードが毎週木曜日に公開されるようです。凄い創作意欲ですね。

軍事化された人工知能の危険性を検証するというコンセプトらしいのですが、テロリストが殺害される様子がCGで描かれています。ローファイなテイストですがVR的に体験できるので、ちょっと怖いかもしれません。恐ろしい未来が近づいて来ていますね。

iPhoneやタブレットで体験できるそうです。ブラウザからだと360°で見れなかったので、youTubeのアプリで見るほうがよさそう。あるいはMichael GreenのFacebookから直接見てみるとよいかもです。
https://www.facebook.com/officialmichaelgreen/

Jónó Mí Lóは先日も少し作品を紹介しましたが、Vaporwave周りのシーンと深く関わっているミュージシャンでありながら、ヴィジュアルアーティストでもあるようです。サイトもとても良いです。
http://jonomilo.com

Michael Greenはゲームの映像などを使って作品を作っているコンピューターグラフィックス系のアーティストです。ほかの作品もとてもよいです。
http://officialmichaelgreen.com/

ぜひ毎週、チェックしてみてください。

2016-Jul-010 Shares 

光とサウンドを放つ兵器。ロシアのアーティストvtolが作り出すデバイスアート。

FACTの記事を見て知ったのですが、このアーティストがすごいです。Dmitry Morozovというロシアのメディアアーティスト/ミュージシャンです。いろいろな作品があるのですが、基本的に全部武器っぽい。色とりどりの配線がむき出していて、ヒップホップ文化の伝説的なアーティストRAMMELLZEEを思い浮かべました。

これは“Divider”と言う作品で、水平に発射されるレーザー光を高速回転するファンで遮って光センサーに当てて音に変換しているよう。

こちらは“red”と言う作品。光をプロジェクションした装置をコントロールし、不思議な光の効果を出現させています。

ゲームボーイを改造して作った“gbg-8”。撮影した8ビットの画像がレシートに印刷されます。

ほかにも面白い作品がいろいろあります。

http://vtol.cc/